議長からレビュー

 
春の一日会議に参加されたみなさん、会議お疲れ様でした。みなさんが大使として参加してくれたことを喜ばしく思います。挨拶が遅れましたが私、「春の一日 体験会議」で会議監督を務めました杏林大学総合政策学部の神崎うつわと申します。
 この会議を参加されたみなさんは現在、世界の水が不足していて、今後ますます水へのアクセスが困難になるということはもう理解されたと思います。

 よって、私からは、設定会議である「世界水フォーラム」についてお話したいと思います。
 模擬国連にもかかわらず今回の会議は国連会議ではありませんでした。それは、国連に水分野に特化して話合う機関がないためでもあります。現在、水問題に特 化して世界が話し合える国際機関は世界水会議が主催する「世界水フォーラム」のなかの閣僚級会議のみとなっています。

 会議監督が会議の最後の方に出したWP(ワーキングペーパー)にも書かれていたように「世界水フォーラム」の形式は分科会、フェスタ、閣僚級会議の3つか らなります。

2006年の第4回水フォーラムでの参加者は19,766名でした。

 しかし、実際の水フォーラムは市民が参加するために参加費として莫大な費用がかかります。そして開催国までの費用はもちろん自費です。このような中、本当 に水にアクセスできないような人々が世界水フォーラムに参加できるでしょうか。

 覚えてますか?会議の初めに議長はフランス人だと言いましたよね。
 水フォーラムを主催する民間団体、世界水会議の本部はフランスにあるのです。よって世界水フォーラムはフランス色が強く、フランスの企業による多大なる協 賛を受けているのです。 春の体験会議でもフランス大使が目立っていましたよね。それもそのはず、世界の水事業の大半はフランスによって占められているのです。そして世界の水企業 はフランスとスイスの寡占状態です。
 議長のテーブルに並べられていたボルビックはフランス産です。議長がフランス人だと言っていたり、メキシコの演説の後に拍手をしたり、テーブルにミネラル ウォーターがずらりと並べられていたのは実はこのような背景からあったのです。

 模擬国連会議のほとんどが国連を模擬します。このような水フォーラムで会議することは例外といっていいでしょう。しかし、どの会議でもその国の大使になり きることはみなさんにとってよい経験となるでしょう。春の会議に参加したことで、その国の水の現状だけでなく、世界の水の現状、また世界水フォーラムの現 状も理解してくれれば幸いです。

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